【60代夫の浮気】熟年夫婦が第二の人生お互いに束縛しなかった結果
どこにでも居るような定年を迎えた熟年夫婦
第一線を退いた私達夫婦はお互いを尊重しあい自分のやりたいことをやろうと第二の人生を楽しみ始めていました。私は64歳、外に出るのが好きな性格で、主人は66歳、一人で詰め将棋をしているそんなどこにでもいる夫婦です。
そんな主人も偶には将棋の相手が欲しいと思ったのでしょう。近所の将棋教室に通い始めました。私ばかりが外に出掛ける生活に、外で家庭を持つ子供達も主人を少し心配していたようでした。行き先は違うもののお互い身支度を整え「帰りは何時?」と聞き合い出掛ける仲でした。
夕食を二人で済ませた後、主人が出掛けるようになりました。将棋教室で知り合った方々と将棋を魚にお酒を楽しむお仲間ができたのです。私は主人が定年を迎え、会社関係の方や学生時代の友人達と疎遠になっていくのが気になっていたので、お仲間ができたことを喜んでいました。
日付が変わっても帰宅しない主人、浮気よりも違う心配をした
60代を過ぎた私達夫婦も夜の生活は添い寝程度はありました。私もそれで満足していました。そんな毎日が続く中で、いつものように夕食後「一杯、やって来る」と主人がイソイソ出掛けて行きました。
珍しく日付が変わっても帰宅しない主人を「何かあったかな」と心配もしましたが、鍵も持って出ているし子供じゃないんだからと私は布団に潜り込み就寝しました。
翌朝目覚めても主人が帰宅した様子がありません。「どこかで倒れているのかしら」と不安になってきました。しかし、探そうにも主人が行きつけにしている居酒屋も将棋のお仲間のことは知りません。こんなに朝早くては将棋教室に電話を入れても電話は虚しい音を立てているだけでした。
警察に連絡を・・と考えた時に主人が帰宅しました。私は主人の顔を見るなり「連絡ぐらいしなさいよ」と声を荒げてしまいました。「悪い、悪い」と主人は頭を掻きながら謝りましたが、この時「将棋のお仲間と一緒だったのかしら」と疑心が私の胸に広がっていったのです。「連絡だけは入れてください。将棋のお仲間の連絡先も教えておいてくださいね」と怒りながらもその場は納めたのです。
お互い第二の人生を楽しもうって言ったけど
その数日後、同じようなことがありました。私は主人から聞いていた将棋のお仲間に連絡を入れ、主人の所在を確かめました。しかし、主人はお仲間と一緒ではありませんでした。主人は将棋仲間と出入りするようになった居酒屋のママと親密な関係になっていたのです。
第二の人生、お互いを束縛することなく楽しもうと言い出したのは「私」です。しかし、楽しみ方が違います。私はそれでも主人を今でも愛していましたので一人で苦しみました。口うるさい子供達に相談をすれば、どの子も「そんなお父さんとは離婚しちゃいなさいよ」という子ばかりです。
私は主人と話し合いました。居酒屋のママは40代前半の女性です。「二晩彼女と一緒に過ごしはしたが、深い関係になってはいない」と言い訳をする主人。「私達の夜の生活を考えれば頷けるだろう」と説得にならない言い訳もします。
しかし、必死に言い訳をする主人を見て、私への愛情も残っているのだと今回だけは許すことにしたのです。それからは、お互いに出掛ける先に何度か一緒に脚を向けるようになりました。