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夫(妻)の携帯を盗み見はよくない?浮気が気になるし、安心したい…


気になるけどやめたい?夫(妻)の携帯を盗み見したくなってしまう心理

携帯の中はプライベートな情報がつまっています。写真やメール。それゆえに、浮気を心配するあまり、配偶者の携帯を覗いてみたくなるものです。

浮気しているの?という不安から、携帯を見ることで「浮気していない」と安心したいと言う人もいます。怪しい行動をする方が悪い、浮気をしていないのなら見られても問題はないはず、と考える人もいます。

浮気はパートナーを裏切る行為です。携帯から浮気の証拠が出てきたというケースはよくある話。しかしながら、「浮気しているかも」という思い込みだけで、配偶者のプライベートな領域まで足を踏み込んでもよいのか。携帯を覗き見する前に、冷静に心に問いかけてみることをおすすめします。

誰にだって、人には知られたくないことがあります。浮気相手へのメールに限りません。友達の恋愛や仕事の相談に乗っていたら、メールを盗み見することは、相手の友人関係にまで踏み込む行為です。

浮気してなければ携帯を見られても問題ない、というのは一見正論のように聞えます。しかしながら、浮気している配偶者に対して何をしてもよいという免罪符にはなりません。

携帯を盗み見たことが知られたら、相手が行為そのものに怒り出すことで、浮気の話し合いどころではなくなるかもしれません。また携帯を見る行為は、プライバシーの侵害や不正アクセス禁止法など、法的なリスクをともないます。

携帯を盗み見ることのデメリットを知ったうえで、浮気の疑惑対策について考えてみましょう。

配偶者の携帯盗み見は犯罪?法律では不正アクセス禁止法違反になる?

そもそも、配偶者の携帯を盗み見る行為は犯罪になるのでしょうか。関連する法律をまとめてみました。

信書開封罪

他人あての手紙やメールを盗み見る行為は、犯罪に該当する場合があります。これを、「信書開封罪」と呼びます(刑法133条)。ただし、この法律は「封をしてあるものを開けた」場合に適用されます。この見解は紙の手紙だけでなく、メールでも同様とする発想があります。しかしながら現時点では条文上、携帯電話やパソコンのメールは「封をしてあるもの」ではないので、この法律は携帯の盗み見には適用されないと考えられています。

不正アクセス禁止法

不正アクセス禁止法とは、他人のIDやパスワードを不正に入手し、ネットワークを介してサーバーに不正にアクセスする行為を禁止するものです。携帯の盗み見の行為がこの法律に抵触するかは、「ネットワークを介してサーバーにアクセスする」という部分がポイントになります。

・Webメールとパソコン内のメールの違い

GmailなどのWebメール。たとえば夫のGmailアカウントのIDとパスワードを無断で入手し、メールをチェックした場合は不正アクセス禁止法の対象になります。しかし、パソコン内に保存されているメールを見る行為はどうでしょう。ネットワークを経由しないでパソコンのロックを解除し、中のメールを盗み見る行為は、不正アクセス禁止法の対象外と考えられています。

・携帯電話のメッセージをみる

携帯のロックを解除して、すでに保存されているメッセージを確認する行為は、パソコン内のメールを見る行為と同様に、不正アクセス禁止法の対象外と考えられます。

・スマホからSNSアプリを通じてメッセージをみる

Facebookなどのメッセージ機能があるアプリ。浮気している人は、これらのSNSアプリを利用して、浮気相手との連絡手段に使うケースが多いです。

アプリはネットワークに接続して情報を更新します。IDとパスワードがあっても、自動保存によりタップしただけでアプリが起動する場合がほとんどです。このような場合、ネットワークに接続されているため、アプリから確認するメッセージは不正アクセス禁止法に抵触すると考えられる可能性が高いといえます。

プライバシーの侵害

刑法には抵触しなくても、民法で定めるプライバシーの侵害に当たる可能性は十分にあります。携帯電話の盗み見が知られたら、相手から損害賠償責任を追及されるリスクがあります。

配偶者の携帯で見つけた浮気の証拠は違法な証拠?写真を撮るのはOK?

不正アクセス禁止法に抵触するような方法や、プライバシーを侵害して手に入れた証拠は違法なのでは、と心配する方がいます。結論からいうと、夫婦間でのこのような証拠集めは違法とは考えられないケースのほうが多いです。

離婚や慰謝料請求を争う民事裁判では、提出される証拠に明確な制限を設けていません。どのような資料や物証が証拠として裁判で採用されるかを「証拠能力」といいますが、民事訴訟においてはこの証拠能力に明確な定めがありません。

しかし、解釈上のルールはあります。つぎのようなケースで手に入れた証拠は、証拠能力が否定される可能性があると判例から考えられています。

・著しく反社会的な手段
・人格権利侵害を伴う方法
・人の精神状態、肉体的自由を拘束する手段

たとえば、妻が夫の携帯を無断で確認し、浮気相手とのやり取りを撮影します。その写真を証拠として提出したとします。裁判では、提出された証拠は原則証拠能力ありとして認められます。ただし、夫の携帯は妻の持ち物ではありませんので、プライバシーを侵害したとして夫から損害賠償で訴えられる原因なりえます。

もし、暴力的な行為を用いて妻が証拠を入手した場合、その暴力行為の証拠があれば裁判所は証拠能力を否定する可能性があります。

証拠として提出できても、証拠を得た状況によっては証拠の価値は弱いと判断されるケースもあります。例として、夫が泥酔した状態で浮気を認めた会話を記録したとします。その場合、夫の判断能力は通常とは異なっていたとして、証拠としては適正でないと判断される可能性があります。

民事訴訟において、夫婦間の証拠の入手は行き過ぎた行為でなければ認められる場合が多い、というのが現状です。ただし、その証拠が訴えを強く立証するものであるかは、分けて考える必要があるでしょう。

離婚に発展!?愛してるから心配で…安心したくて見たのに…

携帯の盗み見は、浮気の証拠が確保できる可能性があるものの、心配という気持ちから手を出してしまうとデメリットのほうが多いといえます。

心配だから携帯を見たと言っても、相手からすれば非常に不快な行為です。もし、浮気自体が誤解であれば、夫婦関係に取り返しのつかないヒビを入れてしまうかもしれません。

妻が携帯を盗み見するのが癖で、女友達とのメールや飲み会だけで、口うるさく不機嫌になる家庭だとしたら、夫も嫌気がさして愛情が冷めてしまうかもしれません。携帯の盗み見は最後の手段。心配しているからと軽い気持ちで配偶者の携帯を手に取るのは、避けた方が賢明です。

どうしたい?安心したいのか、離婚したくて証拠が欲しいのか?

携帯を盗み見るのであれば、もし配偶者が浮気をしていたら、「その後どうしたいのか」を覚悟してから見るほうがよいでしょう。覚悟も決めず携帯から浮気相手とのメールが出てきたら、冷静になれず問い詰めてしまい、泥沼化してしまう恐れがあります。

携帯から浮気の証拠がでてきたとしても、まずは冷静になりましょう。証拠は撮影し写真として残しておくことをおすすめします。

そして、相手と離婚するのか、何もなかったことにするのか、浮気相手とわかれさせるのか、自分がどうしたいかを決めましょう。浮気を認め謝罪してくれればよい、という人もいます。浮気相手はこらしめてやりたい、と浮気相手に慰謝料請求をするというのも、考えられる制裁のひとつです。

離婚を考えるのであれば、浮気の証拠は確実なものを用意することをおすすめします。携帯から発見したのが、「愛しているよ」と書かれたメールだけでは、もし裁判で争うことになった場合の証拠としては弱いかもしれません。

裁判では、「不貞行為」を立証するため肉体関係が明確にあると言える証拠が重要です。示談での解決を考えていたとしても、もしもに備え証拠は多ければ多いほど主張するのに有利になります。

離婚を考えていなければ、話し合いで浮気を認めさせ誓約書などで謝罪させる方法もあります。しかし、面と向かって相手を問い詰めるのではなく、自分の態度や心持ちを変化させることで、配偶者との関係が良好になる場合があります。

携帯から出てきたメールだけで、確実に浮気とは判断できないかもしれません。もしかしたら、家庭を窮屈に感じていて、少しだけ遊び心を出して息抜きしようとしているのかも。そんな時は、相手を責めるのではなく、逆に優しく接することで配偶者の気持ちが戻ってくることもあります。疑うのではなく、信用することが、夫婦のきずなを強くするかもしれません。

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