夫の浮気が本気で離婚要求された!それでも離婚したくない場合は…
『離婚して欲しい』突然言われたらどうする?浮気されてたけど離婚したくない
夫から、突然離婚を切り出された。離婚なんて、考えたこともない。仲のよい夫婦だったのになぜ?と困惑しますよね。
話をきけば、好きな人がいるという。たとえ浮気だとしても、離婚はしたくない。認めたくないけれど、夫婦のどちらかが離婚を望んだ場合、止める手立てはないのでしょうか?
離婚は、夫婦の合意をもって成立するものです。一方的な離婚であれば、法律的な手段で阻止する方法もあります。夫が浮気をしているのなら、浮気相手への慰謝料請求も忘れずに検討したいところです。
急に夫から離婚を切り出されたらどうするか、知っておくべき対処法をご紹介します。
納得いかない!浮気も離婚要求も許せない!離婚届不受理届けは出しておこう
・離婚届不受理届けを出しておこう
夫だけが離婚を望んでいる場合、まずあなたがするべきことは、「離婚届不受理届け」を提出することです。
離婚届は、夫婦ふたりがサインして提出するもの。しかし、なかには妻のサインを偽造して一方的に離婚届を提出してしまう人もいます。市役所では、離婚届のサインや捺印が本人のものか、チェックをしません。そのため、同意がなくても離婚届を提出されたら、離婚が成立してしまいます。
もちろん、本人の意思に反して成立した離婚の場合、裁判で無効を争うことができます。しかし、裁判を起こすには時間も費用もかかります。そのため、先手を打っておきましょうというのが「離婚届不受理届け」です。
不受理届の有効期間は過去には6ヶ月と定めがありましたが、平成20年以降は法改正により、申出人が取り下げるまで有効とされています。この届け出をすることにより、たとえ夫が勝手に離婚届を提出しても、受理されるのを防ぐことができます。
・浮気した有責配偶者から、離婚裁判を訴えることはできない
また、離婚の裁判を起こされるのではと心配する人もいます。離婚裁判の場合、浮気をした「有責配偶者」からは離婚の申し立てはできないとされています。そのため、浮気した夫が浮気相手と一緒になりたいからと、離婚裁判を起こすことは原則認められません。
しかし、虚偽の理由(妻が家事・育児放棄をしている等)で離婚裁判を起こす可能性もあります。夫が浮気をしているのであれば、不利な立場にならないためにも、浮気の証拠を集めておくことをおすすめします。
・最終的には、夫の気持ち次第だけど…
以上のようにして、勝手に離婚されないよう法律を利用することはできます。しかしながら、夫の気持ちが離れてしまっては、夫婦関係を修復することは難しいかもしれません。「離婚だ!」「離婚しない!」というけんか腰の話し合いではなく、なぜ離婚したいと思っているのか、夫の本心はなにか、お互いの気持ちを話し合うことが大切だといえるでしょう。
離婚後の復縁は考えないほうが良い?離婚を後悔して帰ってこないか・・・
夫が離婚を望むなら、一度離婚して頭を冷やそうという夫婦もいます。離婚したカップルが復縁する可能性はゼロではありません。しかし、復縁を信じて待つというのは、非常につらい期間を過ごすことになります。
もちろん、離婚したことで、いままで見失っていた家庭のありがたさに気づくということはあります。離婚して浮気相手と一緒になったけど、うまくいかなかった場合に、前妻の優しさや子どもの存在を愛おしく思うかもしれません。
しかし、復縁できる可能性は誰にも保証できません。納得ができずに、でも離婚してしまったら、夫が振り向かない以上また家族に戻ることはできないのです。夫がほかの誰かと幸せになることを呪いながら生活するのは、非常につらい生き方だと思います。
離婚をするなら、徹底的に話し合ってから。離婚が成立するまでには、協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3段階のステージがあります。当人同士の話し合いで、すべてを決着つける必要はありません。話し合いが平行線をたどるようであれば、家庭裁判所に申し立てを行い、第三者を仲介して解決の道を探る方法があります。くれぐれも、戻ってくるかわからない希望に一縷の望みをかけて夫と離婚するのは、避けた方がいいでしょう。
離婚したくない理由は子供?浮気した夫からの養育費や親権問題
夫を愛していることはもちろん、子どもがいるから離婚したくない人もいます。家族である以上、離婚は夫婦ふたりだけの問題ではありません。子どもは親の離婚により、父親・もしくは母親と会う機会を極端に奪われることになります。浮気して離婚したいと主張する夫には、それが子どもにどんな影響を与えるのか、親として真剣に考えてほしいと詰め寄ることも必要でしょう。
どうしても離婚になるようであれば、養育費をきっちりともらうことを条件に出す方法もあります。夫だけが離婚を望んでいる以上、立場としてはあなたのほうが有利です。話し合いを重ねても、夫の気持ちが戻ってこないようであれば、有利な条件で離婚する方法を模索するのも一つの手です。
夫が浮気をしているのであれば、慰謝料請求が可能です。夫にも浮気相手にも、慰謝料を請求しましょう。また、養育費の金額を取り決め、分割払い・一括払いなど具体的な金額と支払い方法を話し合いましょう。
裁判では、慰謝料の金額について、子どもの人数・年齢・夫婦の経済状況などを元に、機械的に算出されます。話し合いで決める場合は、相場は目安であり相場以上の金額で交渉することもできます。
日本では、夫婦が離婚する場合、特別な事情がない限り、母親が親権を持つのが一般的です。母親と同居した場合、虐待など子どもにとってよくない環境と判断される場合には、父親が親権を持つ場合もあります。
なかには、夫の親族(子どもの祖父母)が跡取りがほしいため親権をとろうと画策し、トラブルになるケースもあります。虚偽の主張に負けないためにも、夫の不貞行為の証拠を残しておくことは重要です。
また、夫が浮気を理由に家にほとんど寄りつかないのであれば、行動記録を残しておくのも役に立ちます。親権をとるには、継続的な養育ができるということがポイントです。仕事が理由であれ、家庭にほとんどいない親は、養育に適切でないと判断される可能性が高いでしょう。
浮気相手へ浮気の責任追及|慰謝料請求すれば事の重大さに気づくかも…
夫は離婚を望んでいるけど、離婚したくない。離婚を阻止する方法に、「浮気相手から身を引いてもらう」ということがあります。慰謝料請求を利用して、浮気相手の目を覚まさせましょう。
・お金が絡むと、100年の恋も冷める
不倫で気持ちが盛り上がっていても、お金を請求された途端に逃げていく人も珍しくありません。離婚しないときの、慰謝料の相場の金額は「50万円~100万円」といわれています。当事者だけで話し合う示談交渉では、金額は目安であり、それ以上の額を請求することも可能です。
数百万円単位の請求を目にしたら、浮気相手は真っ青になって手を引くかもしれません。慰謝料請求のさいは、口頭で済ませるのではなく、「慰謝料請求書」のように形式張った書類を用意することも重要です。相手への心理的プレッシャーを強めてくれるでしょう。
・離婚されようと、とるものはとっておくべき
浮気相手に慰謝料請求をしたら、夫が激怒するのではと心配になる気持ちもわかります。しかし、それで激怒する夫であれば、その内一方的に離婚されるか、家を出て行ってしまう可能性も十分にあります。
だとすれば、出来るうちに手を尽くしておくことをおすすめします。浮気されて、慰謝料もとれずに捨てられることのないよう、浮気の証拠は集めておきましょう。
ラブホテルでの密会写真など、「不貞行為がある」と推測できるものが望ましいです。しかし、携帯メールやデートの領収書、夫の行動記録など、些細な状況証拠も役に立つことがあります。「浮気されているかも」と思ったり、いきなり離婚を切り出されたら、話し合いでの解決を探りつつ、不利にならないための準備をしておきましょう。